2008/02/29

香港から中国本土への旅行

せっかく香港にいるしまだ自由の身なので、昔から行きたかった中国本土南部旅行でもしようと計画。
雲南と四川の両者に興味があるが、四川は相方も興味があるということなので今回の一人旅は雲南にした。

しかし、中国本土の小さな都市には香港からのフライトは以外に少ない。
あっても割高で、香港と隣接している深圳(電車+バスで空港まで2時間くらいかかるが)から飛ぶ方がそこまでの交通費を考えてもよかったりする。
ただ、チケットを買うのが難。

中国系の航空会社の公式サイトやチケット予約サイト
例1 http://english.ctrip.com
例2 http://www.elong.net/
では英語は用意されているもののいざ予約が取れて VISAで支払い、というところで中国本土の銀行が発行したクレジットカードでないと支払えないというどんでん返しが待っていて、何度も泣かされた。支店が本土の各地にある HSBC のでもだめ。

そして探し出したのがここ。
http://www.bejapan.com/air/defaulta.asp
ここなら普通の VISA で OK。
手数料3%取られるがしょうがない。

とりあえずここで 深圳 → 麗江 の片道チケットを購入。
割引チケットで 650元+もろもろ150元。12000円といったところ。
明後日の便なので E-Ticket で手配。ほんとに使えるのか一抹の不安はあるが。

13日には戻らないと引越しに間に合わないので最長をそこにしつつ、飽きたら帰りのチケットを買って帰る予定。

銀行口座開設

給与振込先として、家賃引き落とし先として現地銀行に講座を開く必要があったため、グローバルで帰国後も投資の窓口として使える HSBC に口座開設を試みる。日本の銀行にほぼゼロ金利で
寝かせておくのももったいないし、この際そこそこの額を移してしまおうとも思うのだった。

日本では現在は(たぶんどこでも)作成できないジョイントアカウント=夫婦での共同口座 を開いた。
開設にはパスポートと住所証明と二人の立会いが必要。
住所はまだないが、賃貸の契約書で許可してくれた。結婚していることは戸籍の翻訳証明で認証。これはビザ取得の際に使ったもの。

個室に案内されて色々と聞かれてそこそこの時間がかかったが、無事開設。とりあえず日本から持ってきていた日本円を香港ドルに換えて預金したのだが、現金からのレートは 1HKD = 13.73JPY で本日の為替レー ト 13.66 を考えるととてもよかった。(日付が違うが CITIBANK のワールドキャッシュで落とすとレートが 14.46円とか)

さて、もうすぐ家の敷金を支払わないといけないので日本から送金を、と思うが、元として考えていたシティバンクから送ると予想以上に高くつく

手数料の数千円はいいとして、香港ドルに変換する為替手数料が 0.4円とある。約 3% の資産が両替で消えるというジャイアン手数料ではないか。めんどくさがらずに調べてみてよかった…。

とりあえず、HSBC 香港に口座を持っている同僚にどうしているか聞くと、Loyds 銀行というその筋では有名な? 銀行に海外送金用の銀行口座を開いてそこから送金しているとのこと。

しかし口座開かないといけないのはちょっと面倒。手数料自体はそれほど変わらないので、既に持っているシティバンクの口座からとりあえず円のまま HSBC に送って、為替手数料の低いHSBC で変える、という方向にした。
シティバンクも海外送金先の指定を文書で送付しないといけないから十分面倒。

限界まで現金ではこんできちゃえばよかったなあ。
など、色々と日本にいる間にきちんと考えればよかったと後悔。

2008/02/27

香港部屋探し 総括

香港の家探しにて気をつけることの一般的な話は香港に物件を持つ日系不動産のサイトを見ればよいとして、プラスで手順、気をつけることで学んだことを書いてみます。

探し方
日本と大方同じだが、地元不動産は個別に物件を持っていることが多いと思われるため、気に入るものがあるまで色々とあたってみるのがよいと思われる。

1. 条件を洗い出して場所を絞る
→ あるいは広域をカバーしている外資系等の不動産に条件からピックアップしてもらう
2. ネットや新聞広告などでおおよその相場をつかんでおく
3. 目をつけた街を実際に見て居住環境をチェック
→近所のスーパーでどんなものが売っているかとかも
4. 英語か広東語ができるなら現地の不動産にどんどん飛び込んで物件を見せてもらう

日本語がよければ日系の不動産を使う(日本人居住地域以外は特に物件数は絞られる)
5. 気に入ったものがあったら条件を確認して早めに確保してもらう
→ 物件の流れが速いため迷っていると一瞬で消える。流れが速いので今後出てくる物件を紹介してもらうのも OK

家具、家電について
冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機は確実についているが、他の家具や家電は部屋によって装備が異なる。契約時に何が必要で何が不要かを話し合い、可能であれば追加、撤去を行ってもらう。それによって賃料が上下することがある。我々の場合はほとんど家具はない物件で、一つクローゼット的なたんすを追加してもらい、備え付けのテーブルを撤去してもらうだけだったのでスムーズに事が進んだ。

家電は電圧が違うのであまり持ってこないと思うが、家具等も大型のものは住む場所を制限されるのでよほどの長期滞在でなければ現地で借りるのがよいと思う。

ビューについて
せっかくの香港なのだから高層の景色の良い部屋を…と思うのだが、ビューの良い方向は広い部屋にしか割り当てられていない。
どのマンションもだいたい同じ棟に大きな部屋と小さな部屋を持っている。そして、海沿いのいかにもビューのよさそうなマンション群でも、海が正面に見える部屋は見事にすべて 100m2 以上というようなつくりに
なっている。見たすべての物件でそうだった。

なので、我々が見るような部屋では立地を生かしたビューは望めなかった。一人暮らしでもビューがほしかったらベッドルームが3つあるような部屋に住まなければいけない。もう少しバリエーションがあってほしいものだ。

など。住み始めたらまたいろいろ気をつけるべき点が見つかってきそうな気がする。

2008/02/26

香港へ家捜し3 やっと見つかる

2/24
そろそろ家探しも終盤。
会社紹介のエージェント(外資)に場所を九龍と紅磡に絞って物件を見せてもらう。
しかし、九龍は予算を大幅に超えているものしかなく、紅磡で興味があるといった物件も一つも持ってこなかったので、やはり地元密着型でない不動産は物件数は少ないのだと感じた。九龍のはもうパスして、紅磡だけまわる。

1つはやや古くなった住宅街。その分安いのだが、古さや共用施設のなさの割には安くない。あと、中華料理の匂いがマンション自体に染み付いていて、気になってしまう。日本のしょうゆ臭と同様、そのうち慣れると思うのだが、どうも落ち着かない。ローカルに染まりたい以外の理由では選べない。

その次にいったのは新興のマンションで日本人率が高い場所。綺麗でビューも良く、施設も充実。これだけ違うのに前者と値段がそれほどには変わらないのは、先の物件はここを選ばせるための釣りだったのではと思わせられた。ここでも悪くないと思ったが、もう一つチェックしておきたい物件があったので、一旦保留にしてエージェントと現地で別れる。そして、現地の不動産へ。

現地で大手の不動産に入るとその物件で条件に合うものを2つ持っていたので、見せてもらう。

ここの物件はなんといっても部屋の作りがよかった。だいたい 50平米くらいの部屋でも 2LDK になっていて一つは物置にでもするしかないような狭さなのだが、ここは 1LDK。かつ、台所が閉鎖的空間にあるのが普通の中で、ここはリビングとつながるオープンスペース。シーリングファンがあったりして内装もよいし、家具もないのでちょうどよい。
6F で街向きなのでビューはそれほどでもないのだが、部屋の天井も高めで内部に開放感がある。

という今までになかった条件に大変に気に入る。

家主の言い値は 15000HKD。家主との交渉の結果、14200HKD まで下げてもらうことができた。
香港では契約期間は通常 2年FIX、ただし、1年立つと解約権が得られて、一ヶ月前に通知することで途中解約が可能。我々の滞在予定は12ヶ月だったので、それを11ヶ月で解約権が得られるようにしてもらった。

条件が合意されると日本ではないプロセスが入る。契約する時には家主と対面して業者の立会いの元、契約書にサインを行う儀式が行われる。

家主が来るのを待ちながら、会社紹介のエージェントに「申し訳ないけれど…」と電話すると、エージェントは自分たちを利用しておいて…というような非難をしてきた。だが、ちゃんと要求を伝えてチャンスがありながらいい物件を紹介できなかったのが悪い。彼らが紹介した物件を違うエージェントを通して契約すると違約金が発生するという話は聞いていたが、今回の物件は彼らに紹介をお願いしたのにしてくれなかったものであるので問題はないはず。

ただ、気持ち悪いので一応、会社との契約上、今回の行動が問題ないか確認したいと思い、家主には来てもらったものの契約は明日の朝にしてもらうことにした。
確認結果、問題ないようだったので、次の日にまたミーティング設置。家主は飲茶の予定があるとのことで、午後に設定。

不動産に行くと問題が発生していた。

その日の朝に、別の人から "15000HKD で 3/1 から"という我々の "14200HKD で
3/15 から"というのよりよい条件で借りたいという打診が家主にあったとのこと。折衷で
"14500HKD で 3/5 から"という条件にしろという要求が来たそうな。昨日の夜に合意したのになんたることと思ったが、法的に効力のある約束はしていないので、向こうが売らないと言えばそれまでになってしまう。その話が本当なら向こうも痛みわけだし、新しい条件でも悪くない部屋だと思ったので、泣く泣く飲むことに。これも日本ではないだろう経験だ。

ということで、無事に契約は結ばれた。香港では仲介手数料は一か月分を貸主と借主で半々ずつ出す。契約書には公的な証明書もらうのだが、これも折衷(数百$程度)。

さて、会社の紹介してくれたエージェントは契約を自分がしたことにすれば、会社からエージェントに仲介料が支払われるので現地不動産へは我々から払うのと別に、そうしたい というようななりふり構わぬ要求があったりもしたが、当然断った。いいものを紹介できなかったらどれだけ投資してもリターンゼロというのが営業の世界だ。

ということで、約一週間、めでたく部屋が決まりました!

2008/02/25

香港部屋探し2 調査調査調査

物件探し初日が終わったところで、会社の家賃援助はあまりできないことが判明したので、若干方向転換することになった。海外赴任であれば会社が家賃を出してくれて、とても広くビューの良い部屋で夢のような生活をしているというような話がよく聞こえてくるのだが、うちのケースは転籍的な扱いなので、家賃も交通費も自腹という香港スタイル。

何分無職なので時間はある。ネットでもっと幅広く物件検索をしてみた。これを元によさげな物件を問い合わせなどをしてみたのだが、ほとんどがもうなくなっていた。物件の動きが早いのは日本と同じなのだが、香港では何年も前になくなっている物件がネット上に残っていたりして混乱させられる。香港では最近不動産投機が盛んで、かなりの値上がりが発生しており、ネット情報では相場すらつかめない。よって、日本同様、地元の不動産巡りなどが重要となる。

香港ではマンションは部屋毎に個人持ちになっており、部屋の内装や装備されている家具はその持ち主の意向によって大きく変わる。そのため、同じマンションの同じタイプの部屋でも、ビューを確かめる以外にも実際にその部屋に行って見て部屋の様子を確認する必要が出てくる。
中に、望遠鏡が部屋に装備されている物件があった。部屋は遠くが見渡せるようなビューはなく、香港で星を観察しているとも思いがたいので、目的はあれか??

家賃も家主が決めるので、いいところが高いとは限らないので、それなりに見る目が必要である。ただ、この家賃は最高値で、交渉によって下がるのが通常である。5%~下がる印象。まったく同じ物件でも仲介業者によって値段が違うこともあるので、各自で上乗せしているところもあるようだ。

さて、次の一歩としてネットからメールや電話で問い合わせをしたり、他の業者にも見せてもらったりした。エイブル香港などは、日本人と通訳、運転手、現地案内役の4人がかりで案内してくれた。西九龍のオリンピックという港横の新興住宅地域を見せてもらった。ここは初日にも見せてもらっていたが、周囲に工事中が多く高速道路が多少うるさいのと部屋が狭かったのだけが印象に残っていていたが、色々回った後で見ると同じような物件でも狭さになれて普通に思えてきた。周囲は広々しているし、旺角(モンコック)にも隣接していて香港ならではのごちゃごちゃも楽しめそうだった。

ここもいいなと思いつつ、夜はホンハム( 紅磡 Hung Hom )を妻とのぞきにゆく。バス通勤も視野に入れて、ローカル色の強い場所も近めの九龍の東側をせめてみることにしたのだ。中環 からフェリーかバスで15分ほど。ここはちょっと今まで見たところよりもローカル色がある。といっても、住宅が広がっている大陸につながる駅の周辺は歴史のあるニュータウンという感じなのだが、生活臭がして面白そうである。バスもたくさんあって不便ではなさそうだし、一気に気に入る。

現地の不動産に飛び込んで、一つ物件を見せてもらったら悪くない。伝統的に日本人が多い地域らしく、実際に結構日本人を見た。ということで、ホンハムも候補地に。整理するために今まで見せてもらった物件に点数評価を入れて、評価項目によって重み付け、価格で割ってコストパフォーマンスを出したりして客観的な比較をしてみることにした(写真のようなものを作った)。結果、ホンハムとオリンピックに絞られつつあった。

そんなこんなしつつ、会社の紹介してくれたエージェントは次のアクションを迫るので、ホンハムの物件を見せてもらうことにした。

参照ページ
エイブル香港 http://www.able-hk.com/index.asp
GoHome http://www.gohome.com.hk/english/home.asp?

香港部屋探し1 とりあえずまわる






初日にまわったのはすべて新しめの超高層マンション。どれも 50F建てくらい。
(その後もすべてそうだった。よほど郊外にいかない限り外国人が住むような場所はそういうところしかなさそう)
大規模なマンションにはどれも共用のプールとかジムなんかが入っていて便利そうだし、つくりがやたらとゴージャスな感じになっている。どれも東京にはないような規模でマンション郡が立っており、無理やり立ち退きをやっているか海を埋め立てるかしているっぽい。


最初にびっくりしたのは、部屋の狭さ。香港では部屋の広さ表示に共用部分の面積が混じっているので、数値から来る予測より格段に狭い。また、物件によって同じ表示(フィート表示なのだが)でも実際の部屋の大きさがまちまちで物を見るまで予測しにくい。
当初は 55m2くらいでいいかと思って 600sqft の数字を出していたのだが、困ったことにそのあたりのサイズだとベッドルームは4畳くらいしかなくかつ収納がないので、日本から運ぶベッドを入れるとリビングのドアからベッドの上に直接ジャンプしなければならないくらいになりそうだった。香港で都市部に住みたかったら海外から大型家具を運ぶのはあまりよろしくない。


それでずいぶんと物件を絞り込む羽目になり、生き残ったのはやや郊外(といっても中心まで電車で10分くらい)にある青衣というところのものと、都心、九龍にある会社まで歩いてゆける物件。
前者は空気もおいしく景色も広々としているし、地下に降りれば大きなショッピングモールと地下鉄駅が直結されていて便利。広い割りには比較的安い。後者もショッピングモール、駅直結なのは同じ。こちらは香港の夜景が満喫でき、共用部分が鬼のごとく充実している。マンション内にレストラン、プール、ジム、スパ、図書館から体育館までついている。家にいる時間が多くなりそうだし、1年だけだし住居に超贅沢するのもよい思い出かなと惹かれるものがある。
どちらも最近開発された場所で、ローカルな雰囲気を楽しむことはできないのがちょっと寂しいが、とりあえずこのあたりで迷うことにした。


エージェントは運転手つきで1日色々つれまわしてくれ、夜ご飯までごちそうしてくれた。日本同様、契約取れてなんぼの世界なので、ここまで投資して契約とれないとつらいだろうなと思うけれど、それはどの業界も似たようなもの。


東京以外で物件探しなんてしたことなかったので、面白かった。

香港へ家捜し 序章

香港での仮住まいはサービスアパートメント。妻に2週間遅れて合流。
場所は Mid-levels という、セントラル (メインオフィス街)から山側に少しあがったところに広がる地域で、坂が多いので(世界最長の)野外エスカレーターで歩いてゆけるようになっている場所にある。

外国人が多く住んでいる場所で、周囲には西洋人向けのお店がたくさんあるし、実際に西洋人だらけ。国際都市香港の一側面を感じられる場所であるが、ずっとここに住むのはつまらなそうである。


適度な広さもあり、(異様に不安定な)無線 LAN 含めて必要なものがそろっている。ホテルライクで掃除も毎日してくれるし、快適。ただし、東京で言えば六本木周辺、広尾や青山的な地位の場所でもあり、家賃は驚きの 40000HKD/月。


ここまでは会社が払ってくれるのであるが、3月からは自分たちで探した部屋に移る必要がある。それほど日数もないので、到着した次の日には会社が紹介してくれた不動産のエージェントと、昼は一人で、夜に妻が合流してまわることになっていた。

多くの駐在員は香港島に職場があり、香港島には外国人が住むのによい場所が多いのだが、妻の職場は九龍側なので、通勤の便を考えると探す場所がやや限定される。
せっかくの香港なので高層に住んでみたいとか、送られてくる家具の収納も考えて
55m2くらい欲しいとかを考慮し、会社がきっと家賃を補助してくれるに違いないと見込んで(まだ詳細が決まっていなかった)、以下のような希望を書き出してみた。

住む期間 2008/3月-2009年2月(1年間予定)
場所 九龍駅 までバス or 電車 で一本 / DoorToDoor 20分以内
家具 不要
広さ 600sqft 以上 (1sqft ≒ 0.9m2)
施設 プール/テニスコート があるとうれしい(not必須)
眺望 海/夜景がよく見える場所 20F以上だとうれしい(not必須)
家電 必要 (not必須)
家賃上限 20000HKD

携帯電話の解約 & 契約

日本の WILLCOM は解約した。
通話品質に惚れてドコモから乗り換えて 10年近く使っていたが、最近は携帯のもそれほど悪くない。電磁波が弱いとかパケットが安いとかいう魅力もあるけれど、端末の選択肢がなさすぎるとか WILLCOM 同士の通話に使う
ことがなくなってきたということで魅力も薄れてきて、1年保持しておく必要もないかなと解約してしまった。WZERO3 Adavanced ES はでも、香港でも PDA 的に使うつもり。

そして、こちらで携帯電話を入手。
こちらは端末とキャリアを独立して決めることができる。
端末は、通話以外使うつもりがないので、シンプルで高くない NOKIA 2630 という最薄携帯を購入。一応ラジオやカメラなんかもついていて、この小ささはよい。NOKIA は相変わらず操作性もよく、日本で使っていた WZERO3 とは対照的だ。
端末は 780HKD (1HKD ≒ 14円)。

キャリアはあまり深く考えず PCCW という NTT 的な会社に。
一番基本料が安いもので1年契約して、一ヶ月あたり 48HKDの支払い。

700円以下ということで安いと思われるだろうが、驚くのはまだ早い。
この金額には自社間 400分とそれ以外に 1100分の通話、ほぼ無制限のショートメッセージ送受信や、800kb(日本でいうと 6400パケット)分のデータ通信が含まれている。
これは使い切れぬ。

香港は人口密度が高いので設備投資が楽とはいえ、日本でこれだけ使ったときの月額使用量を考えると驚愕。

契約時におまけとして、ちょうど日本と同時公開でこちらでもキャンペーンを張っているデスノート "L Change the World" の販促品の 1GB USBメモリーをくれた。日本で私が
L に似ていると言われているのがばれたようだ。
Google で検索したら Yahoo オークションですごい値段で出されていた)

ちなみに携帯は地下鉄でも通じます。そしてみんなガンガンしゃべっています。

日本の住民票と税金

日本にいないのに住民税払うの嫌だなと思って、住民票抜きにいったのだけれど、実は
1/1 に住民票があると昨年の収入を元に自動的に丸々1年分住民税を払わなければいけないシステムだそうな。常識?

その分、来年の 1/1 は日本に住民票がない予定だからその後すぐに日本に戻っても一年間住民税を払わなくてよいので同じという説もあるが、自分の場合は今年の収入はほぼゼロ予定なので、住民票があったにせよ払わなくてよいはず。
扱いが楽なのだろうが、なんとも納得のいかないシステムである。せめて四半期毎に情報更新すればよいのに。

上記システムゆえ 1/1 だけ住民票を抜かれると困るので、海外にいるのが一年未満だと「旅行扱いにします」とのこと。「一年以上いるつもり」と言えばそれ以上追求されることはなさそうなので、ここはずるができるところかもしれない。

で、住民税引き落とすための書類ダウンロードして区役所出張所いったら「ここでは扱えません」と言われた。「ではどこに持ってゆけばよいの?」と聞いたら他の人が出てきて「ここで預かれますよ」とのこと。ぬるい…。

他、年金も健康保険料も普通に取られるんで、収入がなくなっても容赦はないということがわかった。
でも、健康保険は海外でも有効で、レシートを持って帰ると日本でキャッシュバックらしい。

お気楽会社員として普段気にもかけなかったことを知ることができた。

2008/02/23

日本からの引越し

2/18 のフライトで旅立つことに決定。
1月終わりには仕事が一段落ついていたので、かなり休みをとっていたのだが、引越し作業は異様に時間がかかって、それでもぎりぎりになってしまった。
というのは、パッキングとかではなくて、ほとんど身辺整理のため。

大量の本の中身を確認しつつ、捨てる/売る/日本に残す/持ってゆく に分類したり、デスクトップ PC は新規購入したノート PC に移行したり、色々なもののはオークションに
出してしまったりとかの作業が大変だったため。
本は半分は処分するつもりだったのだが、なかなか思い入れがあって手放せず、結局いつか読む日があるのだろうかと思いつつかなりを残してしまった。

海外引越し部分は会社が手配してくれた会社を利用。パッキングまで行ってくれるのでずいぶん楽。航空便で230kg、船便はほぼ無制限に送ることができるという条件で、基本的に家具は持ってゆくことにし、使うことのできない家電は妻の実家においてもらうことにしたり人に譲ったりすることにした。

(結果論としては、家具があることにより部屋探しに制限が加わった。香港の部屋は基本的に小さく、日本の一般的なダブルベッドを入れたらそれだけでベッドルームは満たされてしまうようなことが多い。洗濯機などはそもそも設置する場所はない。台所に小さなドラム式のものが内蔵されている物件がほとんどだった)

今回の引越しは通常の国内引越しと違いずいぶんと手間がかかった。
送り先/手段が色々になり、以下のような他段階ぶり。

第一弾: 国外引越し会社、家に来ての見積もり 2/5
第二弾: 航空便パッキング&発送(サービスアパートメントへ) 2/7
第三弾: 船便パッキングその1 2/14(二人で6時間)
第四弾: 船便パッキングその2&発送(現地で見つける新居へ) 2/16
第五弾: 妻の実家に置かせてもらうもの引越し(通常の引越し業者) 2/16
第六弾: 自分の実家に譲るもの運送(ヤマト家電便) 2/16
第七弾: 妻の実家 → 一人暮らしを始める友人の家に譲るもの 2/17
第八弾: フライト(手荷物たくさん) 2/18

これらのフェーズ毎に、部屋の物を分類してゆく作業が大変。

船便での運送は一ヶ月の長旅が控えているのもあり、国内引越しとはパッキングの気合いが相当違うので時間かかるし、資材もたくさん必要。家電の多くをおいていくにもかかわらずこれだけで二日かかり。
私は指示と、ひたすら掃除。少しお寺生活を思い出してしまった。

ともあれ、引越しは無事終了した。

香港行きまでのあらすじ

会社に入って7年半が過ぎた。

父親は研究者で、大学生になるまでは自分も研究者として生きる以外考えず、サラリーマンになるという選択肢はなかった。 物理学を専攻したけれど、垣間見た大学での研究生活はとても退屈そうに見え、後の人生を預ける気になれず、4年生の時には研究者にはならないと決めた。広い世界のあまりに一部しか自分は見ていなかったと思い、残りの世界と出会いたいと思った。
けれど、会社員になるという選択肢はなおもなく、東京のお寺で3年近く住み込み暮らしをしながらその後の人生を探ることにした。自分が人生をかけようとしていた物理の世界と一番遠いように見えた世界をまずは発掘することからはじめようと。

お寺にて生活をしながら、心理相談室で働いてみたり、科学の世界とはまた違う世界を垣間見て、人生の原点回帰をすることができた。色々な経験をしてみたが、ここは自分の生きる糧を見つける場所ではないと感じて、会社員の世界を試してみるという選択肢をとった。 コンピュータを触るのは昔から好きだったこともあり、IT業界で簡単に仕事が見つかった。就職活動した時期もタイムリーだったが、初期就職にはなんだかんだいっても学歴は重要なんだなという印象も受けた。

会社員生活は続いても5年位かな、と思っていたけれど、それは予想以上に居心地がよかった。
仕事生活には退屈しない適度な刺激が用意されていた。定められたルールの中での競争は、ゲーム的な楽しみができるようになっている。金銭的な心配もない。世間体的にも後ろめたさがない。そこそこ楽しめるだけの技術を身につけて、社内に公私共によいと思える人間関係もでき、このままいくらでも続けられそうだった。

飽きっぽいので部署も3つ目。移るたびにちょうどよいくらいの刺激を受けて、それに伴って成長することができた。しかし、このまま進んでも将来的にいる場所は予想でき、 「この世界を広く見てまわろうと思って生きていこう」という自分の人生の基本理念には反し、なにか異質の世界に入ってみたいと感じていた。

というときに、妻の香港への海外赴任という話があがってきた。 その赴任は彼女にとって挑戦したいものであるが、単身赴任なら行きたくない という状況がちょうどいい後押しになってくれた。 私は日本でのキャリアを一旦止めて、彼女について1年ほど香港に行くことにした。 この働き盛りの時期に一年離れるのはキャリア的に相当マイナスということは、会社で一年で身につけられることの大きさを考えるとよく分かるのだけれど、そもそも仕事で同僚より一歩前に出たいとかいう欲求はそれほどない。 刺激欲求が勝ってしまう。
それに伴って会社の人々には迷惑もかけ申し訳なく思うが、今までそれなりに貢献したし、職種的にはそれほど穴は開かないよね、ということで自分を納得させる。

ということで、あまりあてもなくとりあえず東京の家を引き払い、香港に移ることにした。
(香港は2度観光で行ったが、観光地としては好きな場所ではない)