2008/08/08

アジアユースオーケストラ

アジアユースオーケストラを聴いてきた

メンバーはアジア12カ国から、オーディションで選ばれた若者演奏家からなる。
個々がうまいのはもちろん、3週間ほど合宿してプロの指導を受けて練習しているだけあって、アンサンブルもしっかりしている。アマとしてはかなり聴き甲斐のある演奏だった。

アジア各国の人と音楽を通じて交流しながら各国を旅してゆく。
なんとも素敵な企画である。私も若い頃にオーディションを受ければよかった!

が、しかし・・・23歳の時にこのオーディションを受けたことを間もなく思い出した。

当時は日本の外に対してほとんど興味を感じていなかったので、それほどやる気があったわけではなく、好奇心か誰かにそそのかされたかして、詳細もあまり分からないまま応募してみたのだった。どんな曲を弾けばいいのかも思いつかず、バイオリンの曲を5度下げてビオラで弾いてみただけという具合だった。

オーディションでは最初に英語会話のテストがあって、早速にくじけた。
他の受験者たちは音大生とかが多く、親が着いてきていたりする。そして、英語についても聴かれることを想定して対策していたり。なんだか自分は場違いだったなあと思って、やる気が一層なくなり、ないくせに緊張だけはして演奏もぼろかす。今まで、評価する人の前で楽器を弾くという体験はなかったので、その大変さを思い知った。
それで落ちたんだった・・・という記憶が掘り起こされた。

(本日のメインの曲、ショスタコービチの5番を佐渡裕の指揮で弾いたのもそういえば同じ年だった。3日で書いたという3楽章の和声が好き。生演奏に映える曲である。)

今、当時に戻ることができたら真面目にオーディションに取り組みたい。
見た限りではビオラに自分の方がうまいかも? という人もいたので、対策を頑張ってやっていればメンバーになれたかもしれない。

ところで、このオケ、他の国に比べて日本からの参加者は随分と少ない。
http://www.asianyouthorchestra.com/public_html/ayo%20new%20site%202/results2008jp.html

これは楽器人口や演奏レベルの問題ではなくて、このオケの知名度と国際的なこういう企画に参加したがる度合いの低さと英語の能力によるのでは、と思った。
身の回りで考えると、大学のオーケストラでこのオケが話題になったことはほとんどないし、英語での練習や交流がストレスなくできそうな人はそれほど多くはなかったと思う。日本若者楽器演奏者はよい機会を逸しているかもしれない。

10日から東京公演。
まだチケットがあれば(そしてそれがプロ並みに高くなければ)お勧めです。

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